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2009年5月30日 (土)

展覧会4日目(29日) ―― はじめての絵手紙、Tさんの場合

  前日のワークショップにおける感動の余韻が残る4日目、会場にはゆったりとした時間が流れました。
 Photo_tk午前中は、私TKが「絵手紙・絵封筒にチャレンジ」とのテーマでワークショップを担当。開始の10時になっても参加者は来られませんでしたが、得意の“自作自演”(?)というわけで、一人でワークショップを始めました。まずは、会場に用意された花、果物、お菓子類の中からトルコキキョウを選び、絵手紙を描きました。絵手紙用の筆ペンを使って、花の柔らかさと、なんともいえない美しい色合いを出したいと願いつつ、さらさらと筆を動かします。鉛筆での下書きをせずに描くのですが、特に描きはじめには、“一発勝負”の心地よい緊張感に満たされます。Photo_chon
 すると、受付に座っていた光のギャラリー展のスタッフ、chonさんが「私も参加します」と別のトルコキキョウを手にしてテーブルにつき、絵手紙を描き始めました。すると、花を横から見た絵を1枚、花を真上からのぞき込んだ構図の絵を1枚、見事に短時間で描きあげました。
 私の方も、1枚目を描き終え、2枚目としてヒマワリをしばらく描いていると、生成の木綿の涼しげなマタニティーウェアに身を包んだ女性が受付に現れ、「ワークショップに」と参加してくださることに。聞けば、これまで1枚も絵手紙を描いたことがない、とのこと。こちらで用意した筆ぺん、水筆、顔彩パレット、絵手紙用はがきを1セットお貸しし、少しだけ私の方から「絵手紙の心得」をお話ししました。1)対象をよく観察すること、2)色の美しさ、形のおもしろさを感じることが大切、3)発見や感動を絵や言葉で表現する――この3つのポイントを紹介した後、筆の使い方から色の塗り方まで、私が実際に目の前で“実演”してみました。
 その女性(Tさん)は、「魅力を感じるモチーフを選んでください」という私の言葉に、鮮やかなピンク色の一輪のガーベラを選び、描きはじめました。最初の一筆は「一発勝負で緊張しますね」と慎重な感じでしたが、ほどなく黒の筆ペンで花の輪郭を描き終え、着彩へ。「なかなかこのピンクの柔らかさがでなくて…」と言われるのですが、どうしてどうして、私が何もアドバイスしていないのに、白と赤を混ぜて、とってもいいピンク色を塗られていたのです。そのことを褒めると、「そうですか」と少し安心された様子。
 こうしたマンツーマンならではの会話をしながらのワークショップも楽しいな、と思いました。
 Photo_nt そうして、絵が描けた後、Tさんは自分が描いた絵を見つめながら、しばらく無言で考えておられた後、「今できる精一杯を咲かせたい」という言葉を絵に添えました。元気に力強く咲くガーベラを見ていると、出産を控えた自分もこうありたい――そんな思いがわいてきたそうです。聞けば、8月3日が出産予定日だとか。私が、「絵手紙を描くというのは、胎教にもいいですね。胎児はお母さんの目や鼻などの感覚器官を通して外界の情報を感じ取っているそうですから、お母さんが美しいものに感動したりすると、きっと感性が豊かな子に育ちますよ」とお話しすると、「そうですね。これから親元で出産しますので、時間ができると思うので、絵手紙を描きます」とにっこり微笑まれました。
 Tさんは、この後、2枚目に挑戦。写真のような生き生きとした色鮮やかなリンゴを描かれました。こうして描けた初めての絵手紙2枚を大切そうにカバンにしまわれるその姿に、思わずうれしくなった私でした。(TK)

【ご案内】
「光のギャラリー 絵手紙・絵封筒展」の会期は、31日(日)まで。開館時間は、午前9時から午後4時半(入館は4時まで)です。お気軽にご来場ください。

 ◎会場へのアクセスはこちら → 「ていぱーく(逓信総合博物館)」
  ◎展覧会、ワークショップに関する詳しい情報はこちら → 「光のギャラリー展」案内

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コメント

心あたたまる妊婦のT様のワークショップ参加のご様子を紹介頂きましてありがとうございます。私の周囲にもうれしいことにたくさんの妊婦さんがおられますが、やはりものすごく愛がいっぱいの状態であられるなあと思います。とくにT様絵手紙のメッセージから深い愛が感じられじ~んと来ます。“今できる精一杯を咲かせたい”“りんごほっぺのあなたにはやく会いたいです”
元気なお子さんの誕生を心よりお祈り申し上げます。lovely

投稿: GEN | 2009年5月30日 (土) 12時27分

TKさん、「はじめての絵手紙、Tさんの場合」を拝見し、ポカポカ陽気の縁側の様な、ユッタリとした時の動きを感じました。
(縁側を知らない方はごめんなさい、気持ちだけ受け止めて下さい。)
「今できる精一杯を咲かせたい」との思いを書いた妊婦のTさんへのTKさんの思いやりある言葉に感動しています。こんなワークショップもいいですね!!
このガーベラの絵手紙、どなたに送られるのでしょうか?
 勝手ですが、受け取った方にもこのしみじみとした思いが伝わりホノボノとした気持ちにきっとなるのではないでしょうか!!
TKさん、心温まる絵手紙・絵封筒の1日をご紹介いただき、ありがとうございました。

投稿: 奄美の風 | 2009年5月30日 (土) 16時14分

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