日時計絵日記

2008年1月19日 (土)

絵画ギャラリー(45) 日時計絵日記~鮨・三郎(TK)

Tk080119  心機一転、今年から『日時計日記』をこまめにつけ始めている。
 今年は、仕事のスケジュール管理と日記をこの一冊でまとめてやってしまおうという考えだ。
 記者という仕事柄、この日記をつけている人の話は比較的よく耳に入ってくるが、十人十色とは言わないまでも、この日記の利用法にも使い手の個性があって、おもしろい。
 わたしも好きな絵をこの日記に書き込んでみたいと思って、早速、昨日の印象深かった光景を、夜に思い出しながら描いてみた。まぁ、芸術作品というよりも、小学生時代につけていた“絵日記”みたいなものだ。

 ちょっとこの絵の説明をすると…
 職場の近くにあるのだが、入り組んだ細い路地の奥にあるため、人目には触れにくい寿司屋。数カ月前に散歩の途中にたまたま見つけて、昨日やっと店に入った。
 7、8人がけのカウンターに4人がけの座卓が一つというこぢんまりとした店内。20代と思しき夫婦が切り盛りしている。カウンターの向かい側の壁中央には、“動書”とよばれる書法で花と書かれた額が掛かり、その上には白木でできた神棚。それを背に、黙々と料理をつくるオシャレな風貌の店主。その光景だけで、この店が気に入ってしまった。実に、清々しく感じたから。
「絵を描きたいなぁ」と思いつつも、初めて訪れた店では、さすがの私も躊躇した。
 しかし、そんな私の熱い視線を感じたのだろうか、店主がこちらを見て、目と目が合った。ちょうど、店主が、ガリガリと下ろし金で何かを削って刺身にふりかけた後、ガスバーナーで刺身の表面を焼いているところだった。

「おもしろいですね。さっきふりかけていたのは塩ですか?」
「ええ、岩塩です」
「へぇ~」

 カウンターに座ると、こんなやりとりができるのが楽しい。
 しばらくして、香の物が出てきた。その中に、菜の花の漬け物を見つけ、春を思って心が和む。
 やがて、珍しい三角形の白い器に入って出てきたのは、海鮮丼。Tk080119b_2
 甘えび、貝類、赤身の魚、イカ…、まるで、白い寿司飯の上に絵を描くように配置された具。その彩りの美しさに、息を飲んだ。「絵に描きたい…」。
 しかし、そんなことをしていては、人生先に進めない。午後からは仕事もある…。
 我に返って、箸をもつ。

 料理にしろ、芸術作品にしろ、その作品に込めた作り手の愛情を感じる時、「私もそうありたい…」と自分の中のモチベーションが高まる。
 いい仕事が、いい仕事を招(よ)ぶ。
 それが、“一隅を照らす”ということなんだろうなぁ。(TK)

 

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