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2011年2月20日 (日)

“戦略ストーリー”について(2) ~キラーパスを組み込む

 戦略ストーリーをつくる上で、重要なポイントは、その組織あるいは個人が持っている“特長”をうまく生かすことだ。このことを、『ストーリーとしての競争戦略』の中で著者の楠木健氏は、「キラーパス」という言葉で表現している。
 キラーパスとは、サッカー(フットボール)などでよく使われる言葉で、要するに味方がゴールを決めるための決定的なパスを送ることを指す。だから、何かの事業における“決め手”という表現で言い換えてもよいだろう。
 このキラーパスは、同業他社とは異なる何か、即ちほかがまだやっていない特徴であるべきだ。その企業なり組織あるいは個人がもつ特徴、それを戦略の軸に置くという考え方が必要になる。
 前回の(1)の論考でも参考にした『週間 東洋経済』(2011/01/08号)の「特集/ストーリーで戦略を作ろう」の中では、戦略ストーリーを作ることで成功している10の企業・組織が紹介されている。そのいずれもが、独自の「キラーパス」を持っていることが注目に値する。やはり、魅力的な事業にはほかにはない独特の魅力があるものだと、一読して痛感した。
 一例を紹介しよう。
 料理レシピの投稿サイトの「クックパッド」(http://cookpad.com)は、月間利用者数が1000万人を超える人気サイト。このクックパッドのコンセプトは、「毎日の料理を楽しくする」こと。そのためのキラーパスは、「高速で画面が表示されること」だそうだ。料理サイトの利用者はネットに詳しくないビギナーが多いということを前提に、作りたい料理のレシピの検索が簡単にできて、しかも画面がストレスを感じることなく素早く表示されるように工夫している。驚くことに、どのページもクリック後0.2秒以内に表示されるシステムを自社開発し、表示スピードが遅い場合には即座に修正できる体制をつくっているという。その対応を速くするための自社開発なのだ。もちろん、ユーザーの要望に対するシステムの修正も外部業者のシステムを利用するよりも迅速に対応できるだろう。こうした徹底してユーザーの使い勝手の良さを追求する姿勢が、人気の秘密だろう。

 個人レベルの生き方を考える場合にも、キラーパスを見出し活用することは、その人が輝く上でとても重要だ。
 インターネット時代の到来で、個が輝く時代になってきた。つまり、自分のブログなどを持つことにより、費用をそれほどかけずに、個人が情報を大多数に発信できる仕組みが出来上がってきた。大多数が情報メディアを持つことは良しとしても、その中で個としての光を放つには、やはり“自分の特長・特質”を知ることが重要になってくる。まさしく、その人にしか出せないような情報、即ち“キラーパス”を閲覧者に送ることができるかどうかがカギなのだ。そのためには、自分の良さを知ることから始まる。その意味で、宗教もしくは信仰の目的である「自己の本質を知ること」は、自分の良さを知る上での大切なステップとなるだろう。

 だから、事業を展開する上でも、豊かなライフスタイルを築くためにも、自らの魅力を生かす「わくわくする戦略ストーリーを作る」ことは、多くの共鳴者を生み出すことにつながるのだ。

 小関 隆史

 2011年2月20日

【参考資料】
○『週刊 東洋経済』(2011/1/8号)「特集 ストーリーで戦略を作ろう」

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