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2011年3月 5日 (土)

わんだふる・わーるど(52)  人が目の前で倒れた時…

 昨夜、仕事を終えて帰宅途中、中央線の電車内で座っていると、近くに立っていた60代と思しき男性が、「バサッ、ゴツン」という音を立てて倒れた。私はすぐさま立って男性の元に近寄った。ほとんど同時くらいに20代男性、50代女性も来てくれた。午後10時半くらいの時で、車内はそれほど込み合ってはいなかった。
 倒れた男性は、目を瞑って「うー」とうめき声を発していたが、呼吸をしていたので、まずはひと安心。20代の男性が、倒れた男性を起こそうとしたので、「動かさない方がいいですよ」と制した。以前、2回ほど救命救急の講習を受けた際、そう学んだのだった。「どこか痛いところはありますか?」「呼吸は苦しくないですか?」などと、3人で代わる代わる声をかけていると、男性は「気がついたら倒れていました。どこも痛いところはありません」としっかり答えた。
 さらに男性は起きようとしたが、私は脳内出血が心配だったので、「今は横になっていた方がいいです。楽にしてください」と言って、男性のジャンパーのジッパーを開き、20代男性がネクタイをゆるめてくれた。
 幸いなことに、そうやって3人が男性の側に付き添っている間に、乗客の誰かが車内通報のボタンを押してくれたようで、電車は止まり、車掌が私たちのところに来てくれた。結局、次の停車駅の国分寺で迎えにきた駅員2人が男性を誘導してくれた。私も一緒にホームに降りて、様子を見たが、イスに座った男性は駅員さんから「お酒を飲みましたか?」と質問を受け、「はい、少し…」などと答え、急には搬送せず、ホームで少し休ませてもらうことになった。私はそこまで確認してから、駅員さんに「後は大丈夫ですか?」と尋ね、帰路についたのだった。

 私は電車の中で、人が倒れるという場面に遭遇したのは初めてだったが、改めて、過去に2回、救命救急の講習を受けていて良かったと思った。幸い、今回は人工呼吸や心臓マッサージをする必要はなかったが、まず呼吸を確認すること、動かさないこと、などの基本的なことを落ち着いてできたのは、講習での学びによるところが大きい。

 いざという時の行動は、平素の心の準備がものをいう。救急車がくるまでの間、患者に寄り添い、適切な応急処置を施し、何よりも「大丈夫だ」という安心感を患者に与え続けることは重要だ。自信は他信を呼ぶ。まず自分自身が、危急に際して動じない心を養うことが大切だ。それともう一つ、誰かが困っている時、助けを必要としている時に、少しでも力になれる自分でありたい、そう願うことが、はじめの一歩だと思う。

小関 隆史

2011
年3月5日

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