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2013年3月 7日 (木)

“脱原発”への流れを引き戻そう


◆“脱原発の針”が逆戻り
 今朝の『朝日新聞』第1面に「脱原発の針 逆戻り」という見出しで、6日の参院本会議で安倍首相が「安全と認められた場合に再稼働を進める。2030年代に原発稼働ゼロを可能とするという前政権の方針はゼロベースで見直す」とする発言を紹介し、さらに自民党の12年12月の衆院選公約の「10年以内に将来にわたった持続可能な『電源構成のベストミックス』を確立する」とうたった内容にも触れていた。
 結局、現政権は、福島第一原発の事故の反省によって進み始めた“脱原発の針”を今、逆の方向へ回しつつある。
 私は、衆院選挙前に、安倍さんがテレビに出演し、原発政策に関して考えを尋ねられた時に、原子力、火力、自然エネルギーなどを含む“電源構成のベストミックス”の話をして、原子力の危険性については技術力でカバーする旨の持論を展開していて落胆した覚えがある。要するに、自民党および現政権が目指す方向とその手段は、原発事故の前とほとんど変わっていないのだ。その意味で、脱原発へと回り始めていた針が、逆戻りしつつあることも、予想通りといえば予想通りだ。

◆“危険なエリア”を増やすな
 でも、日本国民の多くはそれでいいと思っているのだろうか? 科学技術の進歩で原発の危険性は本当に回避できるのだろうか? 私は疑問に思う。技術だけが独立しているのではなく、それを管理し、どう活用するかを判断するのは結局、人間だ。福島第一原発の事故の際も、本来想定すべき危機に対してすらも、人の判断で対策が講じられていなかったことは、事故後の調査で明らかになっている。結局、技術力だけではどうしようもないのである。
 使用済み核燃料も、廃棄物として厳重に容器に閉じこめ、それを決して外気に触れないように地中深く埋め込む。私たちが原発を使う限り、その危険な廃棄物は確実に増えていく。そしてそこは、誰も寄りつきたがらないし、住みたがらない“危険なエリア”になっていくのである。
 人は、日常から“見えなく”することで問題が解決したかのように錯覚する。あたかも、押し入れの中になんでも詰め込んで部屋がキレイに片付いたかと錯覚するように。しかし、それでは根本的な解決にはならない。

◆“すべてのいのちを守る”ために
 おびただしい電力の利用が前提となった現代社会が、原子力の利用に頼っているのは事実だ。しかし、私たちは判断すべき優先順位を決して誤ってはならない。当たり前だと思っていた生活を見直し、原発に頼らない社会の実現を目指すべきだ。
 自然エネルギーの需要と供給を生み出し、人間だけでなく、動植物も鉱物も、その総体であり、生命体としての地球が、安全で美しく輝き続けられるような“新しい文明”を築いていかなければならない。
 そのためにも、国民のみならず世界の人々が、向かうべき方向性を共有することが重要になる。思想や信条の違いを超えて、地球という同じ“舞台”に立つ仲間として、“すべてのいのちを守る”という根本的な願いを共有しつつ、“脱原発”に向かって、勇気をもって歩み続けよう。
小関 隆史
2013年3月7日

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エッセイ」カテゴリの記事

コメント

合掌ありがとうございます。
その通りだと思います
逆戻りしています。悲しいことだと感じます。
もうすぐ二年がたちます。まだ二年です。
その日はちょうど午前も午后も出講があります。
これも何かの縁と感じます。
自分が講師として、出来ることを精一杯お伝えしたいと
思います。

あいちゃんさんへ

 コメント、ありがとうございます。
 3月11日には2カ所も出講予定とのこと、これもご縁ですね。
 きっとあの原発事故の教訓を思い起こし、現地をふるさととする
人々の心を想像し、私たちに何かできるかを問いかける日にしたい
ですね。
 参加の皆様にとって、意義深い日になりますように。

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