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2014年9月16日 (火)

203の未来と希望

【今朝のごあいさつ 〜2014年9月16日】

 
 おはようございます。
 昨日は、わが家の2人の子供が通う長坂中学校の学園祭「第49回 白藤祭(しらふじさい)」の文化の部の発表があり、家族で鑑賞しました。
 朝8時50分から16時前までの7時間、昼食時間を除いて、保護者席の最前列で、劇や太鼓隊の発表、吹奏楽の演奏、全校合唱を楽しんだのですが、一言では言い尽くせない感動がありました。
 当地に引っ越してきてまだ半年あまり、非常に歴史のある公立中学校で、規律があり、全体としてのまとまりを感じました。
 最初の演目は、地元、北杜市高根町出身の浅川巧の生涯を描いた劇「種をまく人」で、1年生の発表です。次男がちょい役で出演しました。不勉強で私は知らなかったのですが、この浅川巧は、今なお日本と朝鮮の友好の架け橋になっている人です。それはなぜか? 彼は、青年時代に朝鮮にわたり、現地の山で植林指導をしながら、地産の陶磁器の美術的価値を発見して研究を続け、日本の民芸運動の提唱者の柳宗悦を通して日本にもその価値を伝えた人だからです。
 時代性もあったのでしょう、朝鮮の人々に対して差別的な見方をする現地の日本人もいる中、浅川は朝鮮の民族服を着て民衆とうち解け、やさしい人柄で朝鮮の人々から非常に愛される。要するに民族の違いを超えて融和をはかっていったのです。
 朝鮮の陶磁器(白磁、青磁)は、今でこそ、美術館で飾られるほどの素晴らしい美術工芸品なのですが、当時は二束三文で売られていた。浅川はそのような値段に惑わされず、名もなき職人が作った作品の価値を認め、「保存しないと後世に伝わらない」という思いから、正当な値を払って買い取り、それを柳宗悦が、朝鮮民族美術館(現ソウル)を設立したり、日本の民芸運動の中で紹介していく。浅川が、そのような審美眼のあった人、という点にも共感しました。
 しかし肺炎を患い、40歳という若さで、妻と幼い子を残して他界してしまうのです。それを、どれだけたくさんの朝鮮人が悲しんだか、それが演劇の見どころでした。
 劇の脚本から私が読み取ったのは、近隣の国家間の関係が非常に難しい現代にあって、友好の根底となるのは、互いの価値を認め、尊重し合うという姿勢、すなわち、個人でもその礎(いしずえ)になれるんだ、ということではないかと思いました。
 その点で私は、浅川巧という日本人がいたことに誇りを持ち、もっともっとこの人の生涯、足跡を学びたいと思いました。幸い、職場からも近い「たかね図書館」に資料があるそうですので調べてみるつもりです。
 浅川の墓は、今もなおソウル郊外にあり、その功績を偲んで、韓国の人たちが墓を守り、お参りしているそうです。
 このほか、コメディータッチの演劇、勇壮な和太鼓、県内のコンクールで金賞をとった吹奏楽部のハイレベルの演奏、全校生徒203人による合唱、応援団がリードしての全校生徒による応援歌など、凛々しく、清々しい生徒たちから、たくさんのエネルギーをもらいました。そして、203人の未来と希望を感じたのです。
 この子たちの未来のためにも、私たち大人は戦争が起こらないようにリードしなければならない。そのためには、表面的な違いを超えた人間そのものの価値を認め合う個人レベルの交流が大切だと思いますし、自分自身がそれを実践する人間でありたい、と心から願います。
 
 今日も、接する人々と心の奥底でつながっている、いのちのきょうだいなんだ、という気持ちで生きたいと思います。
 どうか、皆さんにとっても、深く切なる思いで過ごされる充実した一日でありますように。
 小関 隆史(TK)Shirafuji_2014_asakawa

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