ブログ内検索

« 木曽を通って | トップページ | 甘草(カンゾウ)を食する »

2015年3月29日 (日)

愛の物語 〜『楽園のカンヴァス』を読んで

【今朝のごあいさつ 〜2015年3月29日】
 おはようございます。
 図書館でふと手にした『楽園のカンヴァス』(原田マハ著)を読了しました。
 アンリ・ルソーへの愛、美術への愛、人間への愛に満ちた小説でした。
 本書を読んでいる最中から、ルソーの作品を直に見てみたい、という思いが湧いてきました。
 小説の構成もよく考えられていて、上質でした。そして、著者が大学の美術史科で学び、その後、長らく美術館に務めるなど、美術をこよなく愛してきたことが伺える内容でした。
-----------------------------------------------------
 生きている。
 絵が、生きている。
 そのひと言こそが真理だった。この百年のあいだ、モダン・アートを見出し、モダン・アートに魅せられた幾千、幾万の人々の胸に宿ったひと言だったのだ。
-----------------------------------------------------
  本書のp290のこの言葉に、著者のその思いが集約しているように感じました。
 最後に「この物語は史実に基づいたフィクションです」と書かれているように、ルソーと同時代を生きたピカソや詩人のアポリネールなどが活写され、その人柄が浮かび上がってくる楽しみも。
 また、絵画に対する向き合い方も随所に出てくるため、学芸員(キュレーター)など、専門的に美術に深く接している人々にも共感を与える内容ではないかと思います。
 そして、絵を描く人には、自分が描く1枚の作品に愛と情熱をかたむけたい、という思いにさせてくれるでしょう。少なくとも私はそうでした。
 ルソーのように、周囲の評価にかかわらず、愚直なまでのひたむさで自分の道を生きる姿が、時代を超えて共感を与え、こうした物語を誕生させたことにも注目です。
 自分のほんとうの思いを素直に生きる。
 それが著者が一番伝えたかったことではないか、と思いました。
 今日も、どうぞ、お元気で!
【参考資料】
○原田マハ著『楽園のカンヴァス』(新潮社、2012年)

« 木曽を通って | トップページ | 甘草(カンゾウ)を食する »

エッセイ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 木曽を通って | トップページ | 甘草(カンゾウ)を食する »

喜びの投稿SNSサイト

フォト

日時計シリーズ


おすすめサイト

  • Seicho-No-Ie Artist Association

姉妹ブログ


  • 光のギャラリー ~アトリエ TK(新しいウィンドウで表示)

光のリンク

☆ ニュース ☆

無料ブログはココログ