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2015年5月 1日 (金)

未開の自己と出合う 〜『極限への挑戦者』を読んで(2)

【今朝のごあいさつ 〜2015年5月1日】
 おはようございます。
 今朝は、自己表現をテーマに書いてみたいと思います。
 今読んでいる『極限への挑戦者』の中に、登山家のメスナーへのインタビューがあるのですが、まず、そこで印象に残った言葉を紹介します。
 メスナーにとって登山は、自然を楽しみ、自然を体験するにとどまらず、「限界を見極め、自らの力だけでなく、恐怖心や迷いを克服する」(P99)ことであるとしています。そうすることで、「はじめて、本当に生まれてきたということになるのではないか」(同)と語っています。
 さらに、「僕は思うのです。人というのは、自分の人生を生きながら、生まれようとするのではないか、と。己を知り。己を啓蒙するという意味においてです。登山は、それを身に沁みて感じるための触媒というか、まあ、手段みたいなものですね」(同)とも。
 私は、これらの言葉を読んだ時に、彼、メスナーは、登山を通じて、恐怖心や迷いを克服して内なる強い自分と出合っている。登山のみならず、生きるということは、日々新しい体験をして成長する中で、“未開の自己”と出合うことではないかと思うのです。
 メスナーは、酸素ボンベを着用せず、パートナーも伴わず、単独で8,000メートル峰のナンガ・パルバットの登頂にチャレンジし、見事、達成しました。それは、人間の限界へのチャレンジにほかならないと思います。
 予期せぬ天候、刻々変わる氷壁の状態、コースの見極め、食糧の配分、体力の保持、そして精神バランスの維持等々、いずれが欠けても命取りになるのです。だから、時間をかけて入念なトレーニングと万全の準備をして登山にのぞむ。
 だから、頂上からの眺めは格別のはずだと思います。何せ8,000メートル峰ですから、「まわりには、とてつもない光景が広がっている」(メスナー)のです。
 こうしたスポーツだけでなく、芸術活動でも、「自己表現」という点で同様です。
 「新しい自分がみたい。仕事する」とは陶芸家の河井寛次郎の言葉ですが、今までできなかったことができる喜び、新しい表現がなし得た時の満足感は格別のものがあります。
 どんな分野の仕事や研究も、一朝一夕には進みません。いろんな理由で中断することもあるでしょう。それでもいいと思うんですね。再び起き上がれば。
 私なども、最近、どうしてもギターが弾きたくなって練習を再開しました。すると、最初はまた一からやり直しのような感じで、指が動かないのですが、続けていると以前にマスターした部分まで戻ってきて、さらに前に進む。新しい領域に踏み込むのです。そうするとおもしろくなってきて、毎日の練習が楽しみになってきます。
 日々、未開の自己と出合う生活。
 内なる可能性を開発していく喜び。
 わき起こってくる生き甲斐。
 人生は何とも素晴らしいものですね。
 どうぞ、今日も、お元気で!
【参考資料】
○ラインホルト・メスナー著、スラニー京子訳『極限への挑戦者』(東京新聞刊、2013年)

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