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2015年7月27日 (月)

全員経営に学ぶ(1) JALフィロソフィとは?

【今朝のごあいさつ 〜2015年7月27日】
 全員経営に学ぶ(1) JALフィロソフィとは?
 おはようございます。
 2010年にJAL(日本航空)が倒産後、稲盛和夫氏(京セラ・KDDI創業者)が取締役会長に就き、短期間で見事にV字回復を成し遂げたのは記憶に新しいと思います。
 新聞報道等では、その真相をなかなか知ることはできませんが、本書『全員経営』を読むと、V字回復の要因として、(1)JALフィロソフィの実践、(2)アメーバ経営の2柱による全員経営が基盤となったことがよくわかります。
 今回は、(1)のJALフィロソフィとは何か、それをどのように共有し、実践したかに焦点を当ててご紹介したいと思います。
 まず幹部の当事者意識を育てる
 全員経営のポイントは、一人ひとりの社員が経営者の意識で全体の経営を意識しつつ主体的に業務に携わることです。しかし、倒産直後に会長に着任した稲盛氏が感じたのは、幹部の当事者意識の欠如でした。倒産したことを、どこか他人事のように感じていると、見抜きました。
 そこで実施したのが、「リーダー教育」です。
 社長以下の幹部50人を対象に、週4日、午後6〜8時、計18回。稲盛氏が京セラを経営する中で学んだものをまとめた哲学(フィロソフィ)をもとに、リーダーのあり方を学びました。
 そこでは、企業経営は、損得以前に、「人間として何が正しいかで判断する」と説き、そのためには、「無私の精神」が必要であり、「利他の心」の倫理観が基盤となると強調しました。
 そうしたリーダー教育は、その後も続き、結局、課長クラスまで約3000人が受講することになりました。
 自分たちでつくりあげた「JALフィロソフィ」
 稲盛氏から学んだ京セラフィロソフィをベースに、社長を含む編集委員会が4カ月かけて、40項目からなる「JALフィロソフィ」を策定。それを、手帳サイズに編纂し、全社員が携帯するようになりました。
 その項目には、「人間として何が正しいかで判断する」「自ら燃える」「お客さま視点を貫く」「売上を最大に、経費を最小に」「ベクトルを合わせる」「一人ひとりがJAL」…などが並びます。
 その項目ごとに趣旨を少人数で学び合う「フィロソフィ教育」も実施。そのメンバー構成も部門横断で、機長や整備士、地上スタッフ、社長をはじめとする幹部が入り混じって、議論を重ねました。
 JALアワードで表彰
 そうしたJALフィロソフィを業務で実践した社員は表彰され、同フィロソフィを学ぶ研修施設に写真が貼り出されます。
 また、稲盛氏自身が、現場に出向き、直接社員に、「JALに搭乗したお客さまにまたJALに乗っていただけるような仕事を心がけてください。そのような雰囲気の会社に変えていただきたい」などと語りかけました。
 こうした取り組みの結果、「人間として何が正しいかで判断する」というJALフィロソフィは次第に社員に浸透し、東日本大震災の時には、次のようなエピソードも。
「機内に長時間閉じ込められた搭乗客たちのために、炊きたてのおにぎりをつくり、提供したキャビンアテンダントもいた。ラウンジに閉じ込められた顧客の体調を気づかい、ポケットマネーでチョコレートを買ってあげたモスクワ支店の社員もいた。被災地に向かう日本赤十字の救援スタッフたちに、心温まる慰労のアナウンスを行い、機内に感動の渦をもたらした機長もいた。さらには、その被災地に向かう救護スタッフから預かった荷物に、さり気なく、ねぎらいと励ましのメモをしのばせたキャビンアテンダントもいた」(同書62ページ)
 こうした一人ひとりの社員の心温まる行動が、多くの顧客の感動をよび、JALは再建へと着実に歩みだしていったのです。
 「一人ひとりがJAL」という項目は、そのまま私たちが所属する企業や組織、団体における私たちの自覚に置き換えられると思います。
 一人ひとりが“主人公”の自覚をもち、一人ひとりが看板を背負う心構えで。
 今日も、どうぞ、お元気で!
【参考資料】
○野中郁次郎、勝見明共著『全員経営 自律分散イノベーション企業 成功の本質』(日本経済新聞出版社、2015年)

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