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2015年7月 9日 (木)

スキマをつくり楽しむ

【今朝のごあいさつ 〜2015年7月9日】

 おはようございます。
 今朝もスキマ関連の話題から。
 去る6月28日付の『朝日新聞』朝刊の「耕論 〜ナマケモノでいこう!」に、「すき間作り偶然を満喫」という見出しで、文化人類学者の今福龍太さんの話が載っていました。
 今福さんは、研究のためにブラジルによく足を運ばれるのですね。そのアマゾンの密林には、ゆったりとした動きから「ナマケモノ(英語名はSloth:怠惰)」と呼ばれる生き物がいます。木にぶら下がって、木の葉を食す一見サルに似た動物です。
 先住民族のインディオからは、地上と天上をつなぐ「神聖な存在」として讃えられてきました。
 以下は、今福さんの話の要約です。
 ブラジルという国は他民族国家です。そうした混沌とした他民族社会では、「安定や継続性」がないので、人々は、「政権も通貨も信用しない」。実際、物価が1年で数十倍になるインフレも経験しています。
 そんな中で、「努力を積み重ねるより、機転を利かせて状況の変化に対応しよう。不確かな明日をあれこれ思うよりも、今を楽しもうーー。そう考えるのは自然なことだったのでしょう」。
 男子サッカーでは、昨年のW杯でドイツが優勝しました。そこで注目されたのがドイツが採用した「トラッキングシステム」。これは、走行距離、短距離のスプリント(最高速度のダッシュ)回数、パスの成功率など、選手一人ひとりのプレーを数値化して、戦略に生かす方法です。Jリーグも今年から採用しました。  
 でも、「それは、怠けることが許されないシステムです。美しさやひらめきなど数値化できないプレーは評価の対象外」、それでは、「サッカーがサッカーであるために何かが損なわれたように私は感じます」と。
 ピッチの外の社会でも同様。ネットでの買い物には履歴が残り、職場では「成果」の数字に追われ、24時間、メールへの対応に追われる。
「でも、ブラジル人の思考や行動にはまだ、すき間が残っています。街角や食堂で見知らぬ人と冗談を交わし、世間話に興じる。怠けているように見えても、それは即興や偶然を楽しむことが豊かさ、快楽であるという生活哲学によるもの。仕事に人生の幸福まで明け渡したくないのです」。
 以上は、記事の要約です。
 要するに数値化できない大切なものがある、ということですね。
 もちろん、数値化によって「見える化」することで分析や評価がしやすいことも事実で、ISOのマネジメントシステムのように、検証から改善、計画へと向かうことも大切です。
 思えば、芸術だって、数値化されない価値を求めています。構図法に、黄金比などというものもありますが、通常の芸術制作の現場では、論理や計算よりも、直感を優先するわけです。それが創造性につながります。
 今福さんは、日本社会でも「継続」や「安定」が保証されなくなったことを受け、一人ひとりが生き方や働き方を見直す必要があるとし、「会社や組織と別の空間で、違う時間を味わう。ひとつの価値に寄りかからず距離を取り、作ったすき間で、偶然と出会う。こんな楽しみを知る時、私たちの社会に新しい風が吹いてくる」と結んでいます。
 ここにいいヒントがありますね。
 いわゆる所属の会社や組織の枠の中で固まってちゃだめなんですね。
 趣味でもいいし、異業種や自分とは違う世界で生きる人との交わりでもいい。
 一見、無関係で、無駄に見える事柄の中に、実は新しい発想の種があったり、解決策が見出だせたりする。
 すべては一つにつながっているからなんですね。
 そう意識して行動することが大事だと思うのです。
 創造性が必要とされる時代。
 自分がつくる“すき間”から何が芽を出すか、
 ワクワクしますね。
 今日も、お元気で!

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