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2015年9月27日 (日)

7本指のピアニスト

【今朝のごあいさつ 〜2015年9月27日】

 7本指のピアニスト
 おはようございます。
 これは、自由に動くのが7本の指だけ。というピアニストの半生を描いた本です。
 自由に動く10本の指が、突然、意思とは裏腹に、自由に動かせなくなってしまったら…。
 それが、音楽演奏家だったら、どれほどのショックを受けることでしょう。
 著者は、アメリカで活躍しているピアニスト、西川悟平さんの物語です。
 米国のピアニストの巨匠に才能を見出され、ニューヨークに呼ばれて活躍し始めるも、極度のストレスがかかる毎日の中で、ある日、ピアノを弾こうとすると、両手の手の指が強い力でグーの状態に丸まってしまい、伸ばせなくなってしまいます。演奏どころではありません。
 が、ピアノを弾くとき以外の日常では、普通に手が動かせるのです。
 のちに、ジストニア(中枢神経系の運動障害の総称)と診断されます。
 医師からは、「ピアノ演奏は一生無理」との宣告も。
 ショックでした。貧しさのどん底に突き落とされました。
 でも、彼はあきらめず、ホテルで働きながら、左手2本、右手3本の動かせる指で『きらきら星』などの童謡をゆっくりゆっくりのテンポで練習するようになります。が、1年以上続けても、1曲も満足に弾けるようになりませんでした。
 彼は、「底知れぬ悔しさ、やるせなさ、そして悲しみを感じました」。
 そんなある日、転機が訪れます。以下、引用します。
「あきらめかけた頃、僕が幼稚園児の前で、なにかの拍子に、めちゃくちゃな指遣いで『きらきら星』と『動物の謝肉祭』を弾いたとき、子どもたちが歌いながら踊り出したのです。その様子にハッとしました。子どもたちは僕のひん曲がった指や伝統を無視した演奏法などお構いなしに、純粋に音楽だけを聴いて、感じて、楽しそうにしている。このとき、ヒラメキました。「あ! 音楽さえちゃんと聞こえれば、指遣いなんてどうでもいいんや。動く指だけで弾けるようになろう!!」ーー今までのしがらみや執着、10年以上毎日何時間も特訓して来た奏法を無視し、忘れる努力をし、思い切ってぶち壊し、ゼロから再スタートすることにしました」(同書P139)
 動かない指ではなく、動く指に注目し、「こうでなければならない」という心の縛りを解き放った時に、道が開けるのですね。そこから、ご本人のリハビリの努力もあり、動く指が7本に増え、再び、ピアニストとして活躍するまでになったのです。
 不自由からの脱却。それは、心の自由がもたらした恵み。
 心さえ、何ものにも縛られずに自由で、明るく前向きであれば、無限の可能性の扉がひらきます。
 今日も、お元気で!
【参考資料】
○西川悟平著『7本指のピアニスト』(朝日新聞出版、2015年)
Bookcover

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